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競馬に勝って自由になる!【ゲートイン】吉冨隆安

インタビュアー【野中香良】――先生は18年にはNHKで放送された「ノーナレ」や、19年にはグリーンチャンネル「競馬場の達人」にも出演されました。いつも先生の台の周囲には人だかりができていますが、さらにお客様が増えた気がします。

ゲートイン【吉冨隆安】……お客さんが増えたのは嬉しいんだけれども、予想そのものが注目されないといけないなと思っていますよ。何十年と競馬と格闘しているけど、まだ見世物小屋とか上野動物園のパンダの域を出ていないのが悔しいね。

 

――9年末に伺った際(12月31日東京2歳優駿牝馬)は人気薄をしっかりと捕まえてレース後は盛り上がっていましたね。

 

……確かに予想が的中して嬉しくない予想士はいない。ただ、我々、予想士はアドバイザーなんだけれども、予想の的中、不的中が皆さんの懐にダメージを与えてしまう。現実には不可能かもしれないけど、常に勝たなくてはいけない。あの時は大きい馬券が当たってホッとしているというのが本音かな。場を和まそうと冗談をいっても、的中しているときとハズレが続いているときでは全く反応も違うからね。当たれば軽口を言ってもみんなの笑顔が見られるしさ、この仕事をやっていて良かったなと思いますよ。ハズレているときは、お客さんが詐欺師を睨みつける眼をしているほどだよ。

 

――予想士さんのお話を伺っている際はどうしても新聞と睨めっこしながらなので、余計に眼つき、顔つきは険しいかもしれません(笑)。

 

……我々、予想士が険しくさせているところもあるとは思うんだけど、どんなお金持ちだって競馬で負けて楽しいと思って帰る人はいない。もちろん、遊びだと頭の中で理解していても、目の前で1万円、2万円と消えていって笑っていられる奴はそもそも我々とは縁がないはず。

 よくね、野球やサッカー、ラグビーの日本代表の試合を見て盛り上がっているし、実際、よく選手とかを知らなくても、勝てば何となく嬉しい気持ちにもなる。だけど、それは勝利感であって、自ら勝ち取った勝利ではない。ところが、予想士は“勝利”そのものを売っていると思うんだよ。それと同時に敗北も売っているんだけど(苦笑)。もちろん、最終的に判断をして馬券を買うのはお客の皆さん。ただ、新車1台勝たせられることもあれば、家一軒失わさせてしまう可能性があるのも予想士だという気持ちは強く持っていますよ。

 

――慣れた方や常連さんだと予想士さんの買い目をいじったりするんでしょうけどね。何も分からず、その目のままを買われる方も多いと思います。

 

……たまにカップルのお客さんが予想士のことを詳しくしらないみたいで、からかい半分というかお祭りの出店の雰囲気で寄ってきて、「予想を教えてくれ~」とか言われるんだけど、どんな時でも当てたいけど、そういうときは力が余計に入ってしまうのか、上手くいかないことが少なくないよね……。それで終わった後に「あのおじさん、当たらない~」とか聞こえてきた際にはもうね、申し訳ないという気持ちで一杯だよ。

 また、予想台に何年も乗っていると、ライトなそうしたファンだけではなく、消えていってしまったお客さんの顔とか、最近、見ないな~という常連さんの顔が浮かぶこともある。別に競馬で負け過ぎたことだけが理由じゃないだろうけど、多くの人の金が俺の予想に乗っかっているかと思うとプレッシャーに感じることがないといったらウソになるよね。今でこそ競馬場の雰囲気が変わってレジャー施設のように思われるけど、ひと昔前の年末といったら、年を越せるかどうか分からないと追い込まれた人たちが何とか最後に一発と思ってやってくる場所だった時代もあるのは事実だよ。

 

――だからこそ、競馬で勝つために編み出されたのが実走着差理論なんですね。

 

 

……どうしても、競馬は時計で人気を左右していることが少なくない。しかし、通った距離や相手関係などがあまり考慮されていない。時計が遅くたってレベルの高いレースはあるし、距離ロスが響いて着順を落としている場合もある。そういった意味で実際に走った距離などを修正すると、着差がどう変わるのかというのを示しているのがこの理論のポイントだ。

 もちろん、各馬の通った距離をチェックしたり、馬場の修正などを確認するためにレースVYRの検証も行っているから、膨大な時間が掛かるのは確かだよ。それでいてハズレるとがっくりしてしまうのが本音。3連複で半分のレースを当てられる精度は求めていかないといけないと思っていますよ。それは皆さんのためでもあるし俺のためでもあるかな。

 

――吉冨先生の場立ちを見ていると、笑いが絶えないというイメージもあったのですが、実際は途轍もない戦いの場なんですね。

 

……しかも、結果がすぐに出てしまうからね。場立ちの台はたった畳一畳の広さしないけど、真剣勝負の場でもあるんだよ。だからこそ大声も出てしまう。お客さんも真剣だろうけど、我々、予想士も何とか当てようという意味では真剣そのもの。ただ、笑いも出ないようで、しかめっ面ばかりだと運そのものも逃げちゃうから。そこは予想士としてサービスしないと(笑)。

 

――確かにそうかもしれませんね。本当に馬券で勝ちたい(笑)。

 

……本当はどのお客さんも「馬券を当てて、自分の自身なりプライドを取り戻したい」というのが根底にあるんだと思うよ。大人になって、大声を出して真剣になれる場所って競馬とかのギャンブル位じゃないの? 野球やサッカーで日本代表が勝っても大きく未来は変わらない。せいぜい、その日のお酒が上手いかどうか程度のようなもの。子供なら野球を見てプロ野球選手になりたい、Jリーガーになりたいということもあるかもしれないけど、大人はいまさらプロ野球選手になれる訳じゃない。

 もちろん、お金を儲けたいと思って、馬券を買っていると思うんだけど、その本質はさ、馬券を買う自分を通して、「自信を買っている」んじゃないかな。馬券が当たっている際に落ち込む奴はいないから(笑)。皆さんの自信を取り戻すためにも当てないといけないと思っていますよ。

 そもそも、お金を稼ぐって大変なことじゃない。およそ資本主義というのは労働力の搾取を否定できない。つまり、楽をして金など入ってこない。不条理なことに耐えらながら対価としてのサラリーなり、ギャランティを貰っている訳でしょう。嫌な思いや大変な状況をクリアしながら、何とか小遣いを捻り出し競馬で増やそうとやってくる。そのお客さんに対して生半可な予想は売れないよね。だからこそ、「稼ぐ金より馬券で勝つ金は美しい」となる訳だ。

 

――先生はそのようなプレッシャーを背負いながら予想士歴が40年以上になるとお聞きしました。

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……1976年頃から予想士として活動しているよ。ただ、独立するまでには12年~13年掛かったかな。それまではさまざまな職業を転々としていた。馬券で会社を潰したこともある。常に競馬で勝ちたかった。

確かに1年に数日は入れ食いかと思う程、バンバン当たる日もあるんだけど、これだけ長い間予想士をしていても、箸にも棒にも掛からぬ日がある。ようやく馬券を極めるために前進したかなと思ったら一歩後退というときもゼロじゃない。45年近く予想士をしているけれども、果たして自分が進化しているのか、ただ単に老いているだけなかのは分からないところもあるのは事実だよね。ただ、我が舞台に立っているときは余計なことを考えずに、競馬で勝つことを目指している同士諸君のためにも予想を頑張りますよ!

 

――予想士が大きな馬券をヒットさせ、お客さんがしっかりと仕留めた場合に、お客様からご祝儀が出ることもある。吉冨はこれを「ご祝儀は漢(オトコ)の花束だ」といって憚らない。今後も漢の花束が続々と届くような予想を期待しよう。

 

インタビュアー【野中香良氏】――主に競馬を専門とするライター。大手生産牧場の戦略意図が分かれば必然的に馬券は当たりまくる! (競馬王馬券攻略本シリーズ) 、馬券しくじり先生の超穴授業 (競馬ベスト新書) 等の著者でもある。

【特別編】亀谷敬正×南関予想士「競馬予想ってナンだ!?」対談~ゲート・イン編

血統ビーム所長の亀谷敬正氏との「競馬予想ってナンだ!?」対談が、netkeibaで紹介されています。

詳しくはこちら⇒第3回目はゲートイン

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