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夢追人

夢追人

大井競馬場・川崎競馬場で営業

次回販売
2024年11月22日(金)
浦和  5日目

プロフィール

競馬を心から愛する人気予想士【夢追人】高瀬孝也

インタビュアー【野中香良】――お陰様で組合(協同組合ホースレースリサーチ東京・愛称BATACHI)所属の予想士さんをインタビューさせて頂いたのですが、個性的な集団ですよね(笑)。その組合を理事長というお立場でまとめられているのが高瀬孝也先生です。

 

夢追人【高瀬孝也】……理事長といってもそこまで大袈裟な立場ではありませんよ。お正月の川崎開催では十人十色の予想士軍団賞というレースを組合で協賛させて頂いたり、予想士さんたちとの意見調整や決め事をしたり、各主催者さんとの調整役ですね。

 

――2020年4月からはご子息の幸一先生が浦和競馬場では【夢追人】の屋号を引き継いで独立されるとか。

 

……この1年間、浦和では私が予想をして、幸一が解説を担当していました。4月からは浦和の予想と解説を完全に幸一へ任せる運びとなりました。台には立たないけれど、幸一はnetでは船橋の予想も販売します。ただ、彼もまだ助手になって3年が終わるかというところ。大井開催、川崎開催は、今まで通り私が予想も解説も行います。

 

――孝也先生が予想士3代目、幸一先生が4代目となる訳ですね。

 

……私の祖父にあたる初代は残念ながら会ったことがないんですよね。北関東で予想士をしていたそうです。2代目となる父の五郎がグットニュースという屋号で、北関東から南関東へ場所を移しました。次男である私、三男がビッグバン、末っ子がうまたかという屋号で予想士をやっておりました。それと、義弟の中込厚が現役の予想士で父の屋号である【グットニュース】の屋号を引き継いでおります。

 

――華麗なる予想士一家ですよね。

 

……華麗かは別にして(笑)。ただ、父の五郎は、私たち兄弟が予想士になるのを、諸手を挙げて賛成だった訳じゃないんですよ。バブル前は不況で競馬そのものがいつ潰れても不思議はないという時代もありましたし、大井でナイターが開催されて状況が好転するまでは大変な時代もありましたから。もちろん、以前は世間様に認められている仕事とは言い切れない部分もゼロではなかったので。

 

――それは意外なお答えです。むしろ、継げ、継げみたいな感じだったのかと思いました(笑)。今のスタイル(場立ちでは1頭1頭解説する)は師匠である父の五郎さんから受け継いだものなんでしょうか。

 

……助手は10年間ほどやりましたが、途中から前半のレースだけ予想や解説を任せられるようになりました。1頭1頭解説するスタイルは父からの教えを受けていますね。私のキャラクター的にも派手に啖呵売みたいなことはできません。

 予想を買ってくれという意味ではなくて、通りかかった人が馬券の参考になればと。もちろん、B4一枚の本紙では書き切れないこともありますし。パドックをみた際の印象などを素直にお話させて頂いています。

 

――その模様はツイキャス(https://twitcasting.tv/yumeoibitono1)でも配信されているんですね。

 

……今はインターネットや通信環境が整っていますし、本場に来られないお客さんや本場にいても特観などの席に入られてしまう方にも解説をお届けしたいし、何よりも1人でも多くの人が南関競馬、競馬全体に興味を持ってもらいたいんですよね。 

 

――特に地方競馬の場合、馬が分からないことも少なくないので、予想士さんの解説はあり難いというファンの方も多いと思います。

 

……馬柱だけでは判断できないこともあるでしょうからね。インが強かったとか、この時は騎手の仕掛けが早かったとか。馬柱にハイペースとかスローペースとか書いてあっても、競り合って速かったのか、1頭だけガンガン飛ばしたのか、捲り上げていく馬がいたのかというのは細かく分からない。時間に限りはあるんだけれども、そういったことを場立ちで1頭1頭解説するだけでも、お客さんの役に立てばと思っていますよ。

 私は本紙に展開を書いているんだけど、そもそも競馬新聞に書いてある通りにはならない。馬のタイプとか枠順、騎手の傾向、馬場状態などを見極めないと、展開を読むことも難しいんじゃないかな。展開の精度は新聞より上だと断言できますね。もちろん、展開が当たっても、馬券が当たる訳じゃないのが困っちゃいますけど(苦笑)

 

――予想されるペースまで書かれているのは高瀬先生だけではないでしょうか。単に前残りと言われても、なかなかどの馬が行くか分からないことも少なくないですし、解説して貰うと助かるというのはお客さんの一致した意見じゃないですかね。

 ただ、先生はパドックを見ても予想を一切、変更されませんよね。解説されるときにヤバいな~、変えた方がいいかなとか葛藤があるんじゃないですか?

 

……正直、難しい問題ですよね。考え方のひとつですが、今はネットでもコンビニでも私の予想や本紙をご購入いただけます。競馬に来られている方でも、本紙を購入して別の場所に行かれてしまう方もいる。なので、本命馬の急な取り消しなどでもない限りは一切変更しません。恐らく予想を変更して良かったと思うこともあるだろうし、裏目に出てしまうこともゼロじゃないでしょう。長い目でみれば、事前につけた予想を押し通した方が成績はいいはず。それだけ分析しているという意味でも予想は変えませんし変える必要がないと思うようにしました。

 もちろん、正直に本命を打っている馬のデキが悪かったりしたら、そこはちゃんと解説します。もしくは印が回らなかったとしても、思わずデキのイイ馬がいたらそれはちゃんと包み隠さずにお話しますよ。後は付け加えるなり、軸を変えるなりはお客さんに判断して貰おうというスタンスですね。

 

――場立ち自体は幸一先生に任せている浦和とそもそも台を置いていない船橋を除くと、大井、川崎の2場ということになるんですよね。

 

……私自身の場立ちは大井と川崎の2場になりますが、そもそも予想自体は、1日7時間ほど掛かるんですよ。当然、浦和や船橋のレースも見ていないと、大井、川崎の2場といったって予想はできません。また、場立ちをした後に必ず復習するようにしています。頭の中に、その日の印象が残っているうちに復習しないと忘れてしまいますからね。そういう意味で場立ち以外の時間に予想時間、復習時間を入れると最低9時間は必要なんです。

 しかも、個人的な話ですが5時間は寝ないと頭が、スッキリとしないので、諸々、合わせるといくら時間があっても足りません。船橋開催の際はお休みにして旅打ちに行ったりすることもあるんですが、その分もどこかでしっかりと補習しますし。

 また、旅打ちの際には、各地にいらっしゃる予想士さんとの交流を深めたりしていますよ。まぁ、予想士さんがいる競馬場というのは限られているんで、そこまで深い付き合いではなくても何となく連帯感や応援したいみたいなものはありますよね。

 

――休みの日に南関以外の地方競馬を回られて勝負されるとお聞きしました。休みなのに競馬三昧なんですね(笑)。

 

……自身が馬券を買うことで、お客さんの気持ちを改めて理解することもできますし。佐賀競馬には若くて見所のある予想士さんがいるので、他場の予想士さんは南関の仲間とは違った刺激にもなりますよね。我々、南関東競馬本場場立ち予想士は、規模としては他の競馬場に比べると多いかもしれませんが、大井開催ですら場立ちをしているのは現在12名ですし、若い人がやってみたいと思われる仕事に整備していきたいというのはありますよね。

 

――そのような中、ご子息の幸一先生も浦和開催では20年4月に一本立ちとなりますし、さらに若い方が組合に加入されるとか。

 

……組合全体でバックアップしていこうという形になりました。若い人が入れば周囲の刺激にもなるでしょう。まだまだ、幸一にも予想で負ける気がしませんしね(笑)。

 

――場立ちの解説やツイキャスの声を聞くだけでも、誠実な人柄が伝わってくるはずだ。取材中も「常に競馬に感謝している」「競馬に恩返し」をしたいと強調されていた。しかも、理事長職という激務に追われながら、netkeibaで提供した19年の予想は年間回収率100%超えを達成。今後も、我々に大きな夢を見させてくれることを期待しよう。

 

インタビュアー【野中香良氏】――主に競馬を専門とするライター。大手生産牧場の戦略意図が分かれば必然的に馬券は当たりまくる! (競馬王馬券攻略本シリーズ) 、馬券しくじり先生の超穴授業 (競馬ベスト新書) 等の著者でもある。

【特別編】亀谷敬正×南関予想士「競馬予想ってナンだ!?」対談

血統ビーム研究所所長の亀谷敬正氏との対談が、netkeibaで紹介されています。

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